ハッカ油スプレーは、エタノールなしで水だけで簡単に手作りできます。
「アルコールを使いたくない」「手元にエタノールがない」という方でも、手軽に爽やかなハッカの香りを楽しめます。
エタノールなしで作る場合、分離しやすい・日持ちが短いといった注意点もありますが、ポイントを押さえると、安心して使えるスプレーを作れます。
この記事では、IFA認定アロマセラピストのCHIKAが、ハッカ油の基礎知識から、エタノールなしでのハッカ油スプレーの作り方や注意点、使い方などについて分かりやすく解説します。

ハッカ油があれば、すぐにスプレーを作れるのはうれしいな!



スプレーの作り方や使い方、注意点をまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね
ハッカ油スプレーの作り方|エタノールなし水だけで作る方法
エタノールを使わずに、水だけで作るハッカ油スプレーの材料と作り方、保存のポイントをご紹介します。
用意するもの(50mlスプレーボトル1本分)
材料 | 目安量 | 備考 |
---|---|---|
ハッカ油 | 5〜30滴(0.5〜3%) | 初回は5滴(0.5%濃度)からがおすすめ |
水 | 50ml | 精製水、水道水、ミネラルウォーターなど |
スプレーボトル | 1本(50ml) | ガラス製またはPET製の精油対応容器使用推奨 |
※アロマ精油の1滴=0.05mlで換算(メーカー差あり)



ハッカ油は香り・刺激ともに強いため、はじめは控えめに(1~5滴)からがおすすめです。
濃度別の使い分けと注意点
濃度 | 滴数(50mlスプレーの場合) | 用途 |
---|---|---|
0.5% | 5滴 | 敏感肌・子ども・初心者向け |
1% | 10滴 | 衣類スプレー・空間の芳香に |
2~3% | 20~30滴 | 虫除け・香りを強めたいとき ※肌使用不可 |
濃度の選び方のポイント
- 肌に使う場合は 1%以下 が基本
- 敏感肌やお子さま(4歳以上)には 0.5%以下 が安心
- 3歳未満の乳幼児には使用を避けましょう
- 空間や掃除、マスクなど用途に応じて濃度を調整しましょう
ハッカ油スプレーの作り方
あらかじめアルコールや熱湯で消毒して乾かした容器に、水(精製水または水道水)を入れます。
ハッカ油を用途に併せて5〜30滴加えます。
ハッカ油は刺激が強めのため、少なめ(5滴以下)からがおすすめ。
香りが弱ければ、あとから少しずつ追加しましょう。



瓶を振ると分量が変わったり、原液が飛び散る危険があります。
ハッカ油は、ボトルをゆっくり傾け、自然にポタッと落ちるのを待ちましょう。
ハッカ油は水に溶けません。
そのため、使用前には必ず10〜15回以上しっかり振って中身をよく混ぜてください。
振らずに使うと、効果にムラが出る場合があります。
保存期間が短いため、ラベルやマスキングテープなどで作った日を記録しておくと安心です。
ハッカ油は引火性があるため、火の近くでは絶対に使用しないようにしましょう。
特にキッチンやコンロ周りでは要注意です。
日持ち・保管の仕方について
エタノールなしで水だけで作るハッカ油スプレーは、防腐剤が入っていないため、長期保存はできません。
- 日持ち:2〜3日程度
- 保存場所:冷蔵庫や冷暗所がおすすめ
- 子どもやペットの手の届かない場所に保管
- 直射日光・高温多湿を避ける



冷蔵庫で冷やしておけば、夏の「ひんやりスプレー」としても快適に使えるね!
ハッカ油スプレーをエタノールなしで作るときの注意点は?
エタノールを使わない作り方は、とても簡単!
しかし、「混ざりにくい」「日もちしない」「ちょっと刺激が強くなることがある」など、気をつけたいポイントがあります。
ここでは、安心してハッカ油スプレーを楽しむための注意点を3つご紹介します。
注意点① 使う前には毎回しっかり振る!
ハッカ油と水は自然に混ざらないので、時間がたつと分離します。
使う直前にボトルを10〜15回以上しっかり振って、ムラなく使えるようにしましょう。
これだけで香りの効果が安定し、肌への刺激もやわらぎます◎
- 使う前にパッチテストを行う(腕の内側に少量つけて24時間様子を見る)
- 敏感肌・子ども・高齢者には0.5%以下の濃度がおすすめ
- 顔・粘膜・傷口への使用は避ける
- ヒリヒリ・赤みなどが出たらすぐに洗い流す



スプレーボトルを長時間置いておくと、見た目には分からなくても油が浮いています。使用前には、毎回忘れずに振りましょう。
注意点② 保存期間は2日以内
水だけで作るハッカ油スプレーには、防腐成分が入っていないため、できるだけ早めに使い切ることが大切です。
エタノールには防腐・抗菌作用がありますが、水だけのスプレーにはそれがありません。
特に夏場や高温多湿の場所では、2〜3日で劣化することもあります。
長く置いておかず、2日以内を目安に使い切りましょう。
スプレーの種類 | 保存期間の目安 | 防腐効果 | 備考 |
---|---|---|---|
エタノール入り | 約1〜2週間 | あり | 冷暗所で保管推奨 |
エタノールなし(水のみ) | 約1~2日 | なし | 雑菌が繁殖しやすく、劣化が早い |



見た目やにおいに異変を感じたら、もったいなくても捨ててくださいね!
使いきれる分ずつ作ることを心がけましょう。
注意点③ 虫除け効果が弱くなる可能性がある
エタノールがないと、香りの広がりや持続力が弱くなってしまいます。
そのため、虫除け効果が十分に発揮されにくいことがあります。
効果の比較 | エタノールあり | エタノールなし |
---|---|---|
持続時間(目安) | 約2時間 | 約30分〜1時間 |
拡散力 | 強め | 弱め |
虫除け効果 | 高め | やや弱め |
- こまめに(30分〜1時間おき)にスプレーする
- ハッカ油2~3%濃度でスプレーを作り、衣類や空間に使う(※肌には使用不可)
- 市販の虫除けとの併用もおすすめ!
ハッカ油スプレー おすすめの使い方3選
ハッカ油スプレーは、さまざまなシーンで利用できます。
ここでは、特におすすめの使い方を3つについて、使い方のコツやおすすめの濃度もあわせてご紹介します。
おすすめの使い方① 虫除けに
ハッカ油のスーッとした香りは、蚊やコバエなどの虫が苦手とする香りです。
エタノールなしでも、しっかり香らせれば天然の虫除けスプレーとして使えます。
- 外出前に、衣類の上から軽くスプレー(足元や袖口に特におすすめ)
- 家の中では、玄関・窓際・ベランダなど虫が入りやすい場所に
- 効果を持続させたいときは30分〜1時間おきにこまめにスプレーしましょう
おすすめの使い方② 暑さ対策に
ハッカ油に含まれるメントールには、スーッと感じる清涼感があります。
暑い日のお出かけ前や、お風呂上がりのクールダウンにぴったり。
- 首の後ろやうなじにスプレーすると、涼しさを感じやすい
- 扇風機やエアコンの風にあたると、ひんやり感がアップ!
- スプレーを冷蔵庫で冷やしておくと、さらに気持ちいい



ハッカ油スプレーをうなじに付けて、扇風機の前に立つと…めちゃくちゃ涼しいよ〜!



コンビニ入った瞬間、冷房効きすぎ!?ってびっくりしたけど、よく考えたらスプレーしてたんだった(笑)
ハッカ油のひんやり感は、メントールの「冷たく感じる錯覚」と、スプレーが蒸発するときの気化熱によるものです。
実際に体温が下がるわけではないので、暑い日には水分補給や日陰での休憩など、しっかりとした熱中症対策も忘れずに行いましょう。
おすすめの使い方③ ルームフレグランスとして
「お部屋の空気をリフレッシュしたいな」というときにも、ハッカ油スプレーが活躍します。
ミント系の爽やかな香りで、空間がすっきり清潔な印象に。
- リビングや寝室、玄関などの空間にシュッとひと吹き
- カーテンやラグなど、布製品に軽くスプレーすると香りが長持ち
※色落ちやシミが心配な場合は、目立たない場所で試してから使うのがおすすめ - 他のアロマ精油(ラベンダー、オレンジなど)とブレンドすれば、自分好みの香りのルームスプレーにアレンジ可能!
おすすめのハッカ油とスプレーボトル
「どんなハッカ油を選べばいいの?」「容器はガラスじゃないとダメ?」
そんな疑問にお答えする、おすすめの製品と選び方のポイントをご紹介します。
ハッカ油の選び方
ハッカ油は天然由来のため、メーカーによって香りや印象が少しずつ異なります。
用途や好みに合わせて、ぴったりの1本を選びましょう。
健栄製薬のハッカ油
虫除けやスッキリ感を重視したい方におすすめ!
- ドラッグストアなどで手軽に手に入る
- 価格がリーズナブルで続けやすい
- 香りはスッキリ&やや強め


北見ハッカ通商のハッカ油
ナチュラル志向の方や、香りに敏感な方におすすめ!
- 北海道・北見産の天然ハッカを使用
- やさしくて繊細な香りが特徴





はじめは少量サイズから試してみるのをおすすめします。
香りの好みや使い心地を確認して、自分に合った製品を見つけてくださいね。
スプレーボトルの選び方
ハッカ油はプラスチックを劣化させやすい性質があります。
そのため、スプレーボトルの素材によっては、液漏れや変形、白く濁るなどのトラブルが起こることも。
スプレーボトルを選ぶときは、素材に注意しましょう!
- ガラス製
- アルコール対応のプラスチック製
PET(ポリエチレンテレフタレート)・PP(ポリプロピレン)・HDPE(高密度ポリエチレン)など
これらはハッカ油や精油に強く、香りを長持ちさせながら安心して使えます。
ガラス製ボトルのメリット
ルームスプレーや虫除けスプレーなど、家で使う用に◎
- ハッカ油やエタノールでも劣化しにくい
- 香りが変わりにくく、ニオイ移りしづらい
- 洗って繰り返し使えるから経済的&エコ
- インテリアにもなじむ、おしゃれな見た目


アルコール対応のプラスチックボトルのメリット
外出用やお子さんとのお出かけには、プラ製が使いやすい!
- 軽くて割れにくいので外出時や持ち歩きに便利
- 「アルコール対応 / 精油対応」と明記されていれば◎
PET(ポリエチレンテレフタレート)・PP(ポリプロピレン)・HDPE(高密度ポリエチレン)など - 100円ショップやネットでも手軽に購入可能





プラスチックにも使えるものと使えないものがあるんだね!
Q&A|ハッカ油スプレーのよくある質問
ハッカ油スプレーを使うときに、よくある疑問にお答えします。
安全に、そして快適に使うためのポイントもあわせてご紹介します。
Q1. 香りがすぐ飛ぶのはなぜ?
A. ハッカ油は揮発しやすい「トップノート」だからです。ハッカ油は香り立ちは強いですが、持続時間は短めです。もし香りを長持ちさせたい場合は、「ミドルノート」や「ベースノート」のアロマ精油(エッセンシャルオイル)をブレンドするのも◎。
例)ベースノート:シダーウッド、パチュリなど / ミドルノート:ラベンダー、ゼラニウムなど
Q2. 子どもが使っても大丈夫?
A. 大人の見守りのもと、0.5%以下の濃度で使用しましょう。肌ではなく、衣類や空間への使用にとどめるのが安心です。心配な場合は、香りの強さを控えめにして、様子を見ながら使いましょう。3歳以下の乳幼児には使用を避けてください。
Q3. ハッカ油の虫除け効果は本当?逆効果になるケースは?
A. ハッカ油の香りは、蚊やコバエが嫌うとされています。天然の虫除けとして人気ですが、使い方には注意も必要です。
注意点
- 濃度が高すぎると肌に刺激を感じることがあります
- 香りが強すぎると、かえって不快に感じる人も
Q4. ハッカ油を使うときの注意点はありますか?
A. 体質や年齢、ペットの有無によって注意が必要です。
妊娠中の方 | 使用前に医師へ相談を。特に妊娠初期は避けるのが安心。 |
---|---|
授乳中の方 | 赤ちゃんが舐めるかもしれないので、できるだけ使わないほうが安心です。どうしても使うときは、赤ちゃんの近くでは香りを控えめにして、舐められない場所にスプレーしましょう。 |
ペット(特に猫) | 猫にはNG。犬も個体差があるため、使用は慎重に。 |
アレルギー・喘息の方 | 少量から試し、異変があればすぐ中止。まずは空間使用から。 |
「天然=完全に安全」ではありません。
使う人や環境に合わせて、無理のない使い方を選びましょう。
Q5. スプレーが白く濁るのはなぜ?
A. ハッカ油と水がしっかり混ざって、乳化した状態になっているためです。本来、ハッカ油は水に溶けませんが、よく振ることで細かく分散し、一時的に白く濁って見えることがあります。品質には問題ないので、そのまま安心して使えます。
まとめ
エタノールがなくても、ちょっとしたコツを押さえれば、手軽にハッカ油スプレーを楽しむことができます。
- ハッカ油スプレーは、エタノールなしでも水だけで手作りできる
- 初心者は 50ml の少量から試すと安心
- 使用前には必ずよく振って、香りや効果のムラを防ぐ
- 保存期間は短め。冷蔵庫で保存し、1〜2日以内に使い切るのが基本
- ガラスやPETなど、精油対応の容器を選ぶと安全
ナチュラルで爽やかなハッカの香りは、暑い季節にもぴったり。
ご自身のライフスタイルに合わせて、安全に楽しく活用してくださいね。
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