
タンジェリンとマンダリンってどう違うの?



学名が同じだから、一緒じゃないの?
こんな風に思ったことはありませんか?
柑橘系アロマ精油(エッセンシャルオイル)の中でも、やさしい香りで親しまれている「タンジェリン」と「マンダリン」。
実は、少しだけ個性が違うんです。
今回は、マンダリン精油とタンジェリン精油の違いや香りの特徴、使い分けのコツ、さらにスピリチュアルな意味まで、わかりやすく解説していきます。



この記事を読めばきっと、「どっちを選べばいいの?」がスッキリ解決しますよ。参考になるとうれしいです。
タンジェリンとマンダリンの違いとは?
タンジェリンもマンダリンも、学名はどちらも Citrus reticulata(シトラス・レティキュラータ)。
マンダリンとタンジェリンは「学名が同じなのに、香りや印象が違う」のが特徴です。
その違いを、歴史・色・成分・香りの印象から解説していきますね。
名前の違い:マンダリンとタンジェリンの由来
名前の由来には、ちょっと面白い歴史があります。
もともと中国で栽培されていたこの柑橘類は、ヨーロッパを経てアメリカへと伝わっていきました。
- ヨーロッパでは「マンダリン」
- アメリカでは「タンジェリン」
と呼ばれるようになり、その地域の呼び方がそのまま精油の名前にも残ったのです。
つまり、学名は同じでも、名前やイメージに違いがあるのは、地域ごとの文化背景によるものなんですね。



実はずっとヨーロッパのブランドの精油を使ってたから、マンダリンが当たり前だと思ってたんです。
でもある日、アメリカのブランドの精油で「タンジェリン」って名前を見て、香りも似てるし、何か違うのかな?って気になって調べてみたら、呼び方が地域によって違うってことが分かって面白かったんですよね。
収穫時期と見た目の違い
果実の見た目や収穫時期にも違いがあります。
- マンダリン:収穫時期はやや遅め。色は黄色がかった明るいオレンジ。
- タンジェリン:11月ごろから収穫される早生タイプで、濃くて鮮やかなオレンジ色。
この色の違いが、なんとなく香りのイメージにもつながることがあります。
精油を選ぶときの、ちょっとしたヒントになりますね。
種子のある・なし
少しマニアックですが、種子の有無も興味深いポイントです。
- マンダリンには、種子がある
- タンジェリンには、ほとんど種子がない
果物として食べるときには「食べやすさ」にも関係してきますが、これは植物の性質の違いによるものなんです。
香りの違いと印象
マンダリンとタンジェリンは、どちらも甘くて親しみやすい柑橘系の香りですが、香りの印象には少し違いがあります。
少しマニアックですが、含まれる香り成分に違いがあるんです。
- マンダリン精油:明るく元気で、ふんわり広がる甘さが魅力
バラやゼラニウムにも含まれる、華やかで甘い香りのもと「ゲラニオール」が含む。
爽やかな柑橘の中に、ほんのりフローラルなニュアンスが感じられます。 - タンジェリン精油:繊細でやわらかく、ちょっと控えめな印象
「ゲラニオール」は少なめで、「リモネン」や「シュトラール」などが豊富。
清涼感のある、すっきりとした軽やかな香りが特徴。
どちらが良い・悪いではなく、「今の自分にしっくりくるのはどっち?」という気持ちで選ぶのがおすすめです。



香り選びに正解はありません。
今の気分に合うと感じた香りこそが、あなたにぴったりの精油です。
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マンダリンとタンジェリン、精油の使い分け方
香りの印象が似ているようで違うマンダリンとタンジェリン。
使い分けのコツは、時間帯やシーンに合わせて選ぶことです。
どちらも穏やかで親しみやすい柑橘の香りですが、香りの「濃さ」や「広がり方」に違いがあります。
マンダリンは「夜」におすすめ
マンダリンは、少し甘めで、ほんのり濃厚な香り。
まるでやさしいお母さんにぎゅっと抱きしめられているような安心感があります。
香り立ちもやや強めなので、一日の終わりのリラックスタイムや就寝前にぴったりです。
タンジェリンは「朝・日中」向き
一方のタンジェリンは、軽やかで控えめな甘さが魅力。
まるでそっと背中を押してくれるやさしいお兄さんのような、前向きな香りです。
ふんわり優しく広がるので、朝の気分転換や、職場など香りを控えめにしたい場所でも使いやすいです。



迷ったときは、心が「好き」と感じる方を選んでくださいね
香りの印象には違いがありますが、精油としての効能はよく似ています。
だから、「どっちにしよう…」と迷ったときは「なんとなく好き」と感じた方を選べばOK。
香りは、心の状態を映す鏡のようなものです。
今のあなたにぴったりな香りが、きっと見つかります。
マンダリンとタンジェリンのスピリチュアルな意味
アロマには、香りを通して心の奥にある感情や気持ちに気づかせてくれる力があるといわれています。
ここでは、マンダリンとタンジェリンが持つスピリチュアルな意味をご紹介します。
マンダリンのスピリチュアルな意味
マンダリンは、安心感や母性のエネルギーを持つ香りとされています。
不安や過去の傷をやわらげて、心にやさしい光を灯してくれる存在です。
「ちょっと疲れてるな…」
「自分にやさしくしたいな…」
そんなときに、そっと寄り添ってくれる香りです。
マンダリンについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
→ マンダリン精油のスピリチュアルな意味とサイン~自分らしさを輝かせる香り
タンジェリンのスピリチュアルな意味
タンジェリンは、自由さや軽やかさ、創造性を引き出す香り。
子どものような無邪気さや、ワクワク感を思い出させてくれるようなエネルギーがあります。
「何かを始めてみたい」
「心に遊び心がほしい」
そんなときにぴったりの香りです。
どっちを選べばいい?
「マンダリンとタンジェリン、どっちが自分に合うんだろう?」
そんなときは、香りの好みだけでなく、今の心の状態に合わせて選んでみてください。
- ゆっくり落ち着きたい → マンダリン
- 元気を出したい・気分を切り替えたい → タンジェリン
香りを「今の自分」に合わせて選ぶことで、心と香りがふわっと響き合うような感覚を楽しめますよ。
マンダリン精油 とタンジェリン精油 比較表
それぞれの違いを、ざっくり比較表でまとめてみました。
精油選びや使い分けの参考にしてみてくださいね。
項目 | マンダリン精油 | タンジェリン精油 |
---|---|---|
香りの印象 | 甘くてまろやか、安心感のある香り | 明るくフルーティ、元気になれる香り |
色の特徴 | 黄色〜濃い黄色 | 黄色~濃い黄色(やや鮮やか) |
心への作用 | 緊張をゆるめ、心を落ち着かせる | 気分を明るくし、前向きな気持ちに |
スピリチュアルな意味 | 内面の安らぎ、母性のサポート | 自由な発想、軽やかな一歩を応援 |
おすすめの使い方 | 夜のリラックスタイムに | 朝や気分を上げたいときに |
光毒性に注意
マンダリン精油・タンジェリン精油は、一般的に光毒性(光に反応して肌に刺激を与える性質)はほとんどないとされていますが、念のため次の点に注意しましょう。
- スキンケアなどで使用したあとは12時間ほど直射日光を避ける。
- 肌に塗布する場合は、夜の使用がおすすめです。
▶関連記事:精油の使用について
まとめ
今回はマンダリンとタンジェリンの違いをアロマセラピストの視点で解説しました。
- マンダリンもタンジェリンも、果皮を圧搾して抽出された柑橘系の精油です。
- 香りや色味、そして放つエネルギーの印象には、それぞれに個性があります。
- マンダリンは甘く濃厚で、夜のリラックスタイムにぴったりの香りです。
- タンジェリンは軽やかで、朝や日中に使いやすい明るい香りです。
- どちらも光毒性があるため、肌に使う場合は夜の使用がおすすめです。
ルーツは同じ2つの柑橘。
香りも似ているから迷うこともあると思いますが、どちらも優しくあなたの心に寄り添ってくれる香りです。
大切なのは、直感で「心が動く」と感じる香りを選ぶこと。
ぜひ、自分らしい香りとの素敵な出会いを楽しんでくださいね。
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